日本のきれいな美しい虫をご紹介(随時更新、採取場所は主に関東、中部)。
ちなみに、このページの内容とは異なりますが、綺麗な虫を見るならこんな本もおすすめします↓
もくじ
- ナミハンミョウ
- アカガネサルハムシ
- ルリモンハナバチ
- トモンハナバチ
- ルリボシカミキリ〜触覚は透き通ったガラス細工のような青
- ミドリカミキリ
- アカアシオオアオカミキリ
- クロバネセイボウ〜エメラルドと濃紺の青で着飾るハチ
- オオセイボウ
- ミドリセイボウ
- オオセンチコガネ
- クロホシタマムシ
- ヤマトタマムシ〜1200年以上前の職人のセンスに背中で応えた虫
- シロオビナカボソタマムシ〜仏像の金銅色を地で纏(まと)う
- クロマダラタマムシ
- クズノチビタマムシ〜美しき金髪
- アシナガバエ
- ミドリキンバエ
- カシルリオトシブミ〜ルリ色の定義を再考させる虫
- マメコガネ〜金属光沢を装飾する横腹の白い毛並み
- アカマダラコガネ(アカマダラハナムグリ)〜繁殖場所が長らく不明だった虫
- ヒメコガネ
- アオバネサルハムシ
- アカスジキンカメムシ
- ニシキキンカメムシ
- セモンジンガサハムシ
- オオムラサキ
- ヒメシジミ
- ムラサキシジミ
- ナガニジゴミムシダマシ〜鉄に焼きを入れたような光沢
- スミナガシ
- ミヤマカラスアゲハ〜光の角度で碧(へき)と翠(みどり)は変幻自在
- コミスジ
- アオオサムシ〜控えめで繊細な銅光沢
- カナブン・アオカナブン・クロカナブン
- ハネカクシ〜銀河を背中に纏う
- キタキチョウ
- ハグロトンボ
- モモブトスカシバ〜擬態と美を両立
- オオアオゾウムシ
- ゾウムシの一種(未同定?)〜緑色美をまとう虫
- アカハバビロオオキノコムシ
- ハラグロオオテントウとカメノコテントウ
- 蛾の一種
- コニワハンミョウ〜虹のお腹
- アサヒナカワトンボ
- モモチョッキリ
- イタヤハマキチョッキリ
ナミハンミョウ
アカガネサルハムシ
玉虫厨子にかわりにこの虫の羽を使ったらよかったのに、と思うくらい美しい輝きを持つハムシ。
警戒心が強く、人が近づくとすぐに落下&そのまま飛び去ってしまう。
※玉虫厨子・・・たまむしのずし。法隆寺所蔵飛鳥時代の工芸品でタマムシの羽があしらわれている。
ルリモンハナバチ
トモンハナバチ
ルリボシカミキリ〜触覚は透き通ったガラス細工のような青
死ぬとこの瑠璃色は褐色に変わるため、色の美しさは生きた個体でしか見ることができない。
触覚と体の色は同じ青にして同じにあらず。触覚の方はガラス細工のような透明感のある青色、不用意に触れば粉々に砕け散ってしまうような質感さえ感じられる。なぜこのような青を実現できるのかは、宇宙の構造とともに謎である。
触覚の黒斑は斑点ではなく、黒い毛がもっさり生えることで形成されている。
ミドリカミキリ
背中には、哀愁さえ感じる夕暮れのような金属光沢。触角と脚は濃い藍色。広葉樹の土場で見つけられる。幼虫は椎茸のほだ木を食害する。
アカアシオオアオカミキリ
美しい青の金属光沢を持つ虫。写真では紫色になっているが、死んで退色したためと思われる。
夏にクヌギの樹液や明かりにやってくる。
クロバネセイボウ〜エメラルドと濃紺の青で着飾るハチ
身体は青いが、エメラルドっぽい緑青色と濃紺の青色が混ざっている。小さいハチだが、見ていて飽きない。日本で一般的に見られるセイボウ(青蜂)。
オオセイボウ
ミドリセイボウ
オオセンチコガネ
地域によって色味の違う金属光沢を放つオオセンチコガネ。西日本には青色や緑色などの個体も(いつか見てみたい!)。東日本には赤、茶色タイプが多いようだ。
クロホシタマムシ
個人的には、ヤマトタマムシより美しいと思っている。これが本州から九州にかけて普通に生息することが嬉しい。大きさは10mm前後。
ヤマトタマムシ〜1200年以上前の職人のセンスに背中で応えた虫
タマムシの美しさは奈良時代から市民権を得ている。今から1200年以上前、玉虫厨子(たまむしのずし)という工芸品が作れられたとき、金などの装飾の下地に玉虫の羽がはめ込まれた。
当時から人々の美意識に背中で応えたタマムシは、今も北海道をのぞき日本中に生息している。
シロオビナカボソタマムシ〜仏像の金銅色を地で纏(まと)う
クロマダラタマムシ
※当初アオマダラタマムシと誤記していました。T2様よりご指摘いただきました。
クズノチビタマムシ〜美しき金髪
小さいのでなかなか気付かれないが、これもれっきとしたタマムシ。タマムシといえばヤマトタマムシなどきれいなものを連想するが、このタマムシも頭が金髪でなかなかオシャレ。体長は4mm程度とごく小さい。
アシナガバエ
名前にハエとあるが、実際にはアブに近縁。
体が小さく目立たないが、公園や道端の雑草、葉っぱの上をよく見ると、たくさんいることに気がつく。葉っぱを揺らしたりして刺激すると逃げるが、せいぜいとなりの葉っぱ止まり。落ちつきなく動き回っているわりに、意外に観察しやすい。農作物につくアブラムシなどの害虫を捕まえて食べるため、益虫との見方もある。プラチナバエと個人的に呼んでいた。息子には通じる。
ミドリキンバエ
ハエだって美しい。
カシルリオトシブミ〜ルリ色の定義を再考させる虫
この虫にずっと出会いたくて探していたが、イタドリやフジの葉にたくさんいた。イメージしていた大きさよりずっと小さかったため、なかなか見つけられなかった。大きさは3〜4mmほど。
マメコガネ〜金属光沢を装飾する横腹の白い毛並み
アカマダラコガネ(アカマダラハナムグリ)〜繁殖場所が長らく不明だった虫
レッドリストのカテゴリー:DD
繁殖場所は長年不明であったが、近年、オオタカやハチクマの巣で幼虫が育つことが判明する。現在までに、サシバ、ミサゴ、クマタカ、カワウの巣でも繁殖することが分かっている。50年前までは各地で普通に見られたが、現在は数が少なく、東京都では絶滅したとされる。その他の都道府県でも、絶滅危惧Ⅰ類、Ⅱ類、準絶滅危惧に指定されている場合が多い。
激減したのは、繁殖場所が猛禽類の巣であるゆえ、開発や里山環境の変化でタカやワシが激減したためと言われている。
ヒメコガネ
アオバネサルハムシ
アカスジキンカメムシ
美しいカメムシ。比較的見つけやす。葉や樹皮に針のような口を指して樹液や師管液などを吸う。
しかし、もっと美しいカメムシが日本にはいるという(次)。
ニシキキンカメムシ
日本で最も美しいカメムシと称される。九州〜本州に生息するが、場所は限られる。
ツゲの自生地に生息するが、石灰岩や蛇紋岩の地盤など植生が限定されるツゲはその自生地が天然記念物や保護林に指定されるなど、国内でも限定的なため、ニシキキンカメムシの生息も限られる。
一般にカメムシはくさいが、このカメムシはほとんどくさくない。
セモンジンガサハムシ
ゴールドを背負うハムシ。幸運を呼ぶとして販売されることも。
オオムラサキ
ヒメシジミ
ムラサキシジミ
海の深みのような青を持つ。多くの虫が境目のある色を遣う中、ムラサキシジミの色の落とし方は独創的。
ナガニジゴミムシダマシ〜鉄に焼きを入れたような光沢
スミナガシ
ミヤマカラスアゲハ〜光の角度で碧(へき)と翠(みどり)は変幻自在
南米や東南アジアにいるような美しい蝶は、日本にもいました。碧(へき)と翠(みどり)は光具合で変幻自在に。CGやPhotoshopでもこんな色づけは難しいのでは?
コミスジ
アオオサムシ〜控えめで繊細な銅光沢
カナブン・アオカナブン・クロカナブン
ハネカクシ〜銀河を背中に纏う
キタキチョウ
ハグロトンボ
モモブトスカシバ〜擬態と美を両立
一見鳥のふんにみえるが、よく見ると美術品のように繊細な色使い。『擬態』と『美』を両立させた希有な蛾。