漂鳥とは渡り(「シベリヤ⇔日本」、「フィリピン⇔日本」)はしないが、「山⇔平野」「東北⇔関西」などと国内を季節移動する鳥のこと。
実際には国内のかなりの種が漂鳥であると考えられている。しかし、調査が難しく、詳しいことは分かっていない。
漂鳥する鳥は?
現在、以下の鳥が漂鳥であることが分かっている。
ウグイス、ホオジロ、ヒヨドリ(一部)、ルリビタキ、カヤクグリ、ウソ、シメ、マヒワ
なぜ漂鳥になるの?
冬の寒さを避けたり、夏の暑さを避けたり、最適な繁殖地で繁殖期を迎えるために漂鳥となる。
「山地と平地を行き来する漂鳥」と「日本列島の北部と南部を行き来する漂鳥」、「その混合型」がいる。
たとえば、ルリビタキは冬になると低山でも見られるが、夏にはすっかり姿を見なくなる。これは、ルリビタキが夏に高い山地や北部の地域に移動しているためと考えられる。
カヤクグリは北海道から九州に分布するが、夏は本州中部以北(一部の四国も)、冬に本州〜九州に南下すると言われる。そのため、北海道では夏鳥、九州では冬鳥である。
漂鳥はその移動範囲の中庸の地域では、一年中見られる留鳥となる場合もある。