| 学名 | Manamizoa maculata | ||
| 分類 | カミキリムシ科/ハナカミキリ亜科 | ||
| 大きさ | 体長13~16mm | ||
| 分布 | 本州、四国 | ||
| 特徴、生態 | 標高の高い山地で見られる。成虫は7〜8月に見られ、午後や夕方になると、地上付近を活発に飛ぶ。 富士山麓が東限と思われる。 訪花する。 |













ムナミゾハナカミキリの絶滅危惧レベル
その特殊な生態ゆえ、各地で絶滅が危惧されている。
| 地域 | カテゴリ |
|---|---|
| 三重 | 絶滅危惧ⅠA類 (CR) |
| 奈良 | 絶滅危惧Ⅱ類 |
| 愛媛 | 準絶滅危惧 (NT) |
ムナミゾハナカミキリはハナカミキリ亜科のカミキリムシ。1属1種の日本在来種。その生態は一風変わっていて、標高の高い森の中で、コケにすっかり覆われたような崩れかけの切り株の周辺で暮らしているという。幼虫はその切り株で育つ。
前胸板の中央部分に縦方向の溝があることが名前の由来。
カラマツ、ヒノキ、ツガ、トウヒなど針葉樹の天然林、原生林にひっそりと暮らす。
発見日記(2025年7月)
中部地方のとある火山性の山麓へ。シナノキの花が咲いていた、その花を掬うと、イガブチヒゲハナカミキリが入った。なんとも豊かな山域だ。
その後、標高を上げながらムナミゾハナカミキリがいそうなポイントを探す。しばらく林道を上がるとシラビソ林が現れる。コケむした森は、いかにもムナミゾハナカミキリがいそうである。

しばらく見渡し、飛翔している虫がいないか観察するが、それらしい虫は見当たらない。朽ち果てた切り株は多くあるので、その中でもひときわ大きく、そしてひときわコケむした切り株に目星をつけて、その切り株の周りをぐるっと上から見回した。すると、本種のものとおぼしき脱出痕が無数にあるではないか。
これはいるかもしれない、と期待に胸を高鳴らせて、切り株の周辺を洞の中も含めて顔を近づけてじっくり探すと、切り株の端っこにのそのそと歩いている虫を発見!そっと手にとって見てみると、まさしくムナミゾであった。
初観察and読みが当たって見つかるパターンだったので、手が震えた。その後、追加個体を探したが、それ以上見つけることはできなかった。
ふと気づくとすぐ近くに直径1.2メートルくらいの穴が空いているではないか。なんだこれ?そっと覗くと、腐葉土みたいな底は一応は見えるがかなり深い。不気味なので、車に戻った。

家にかえって調べてみると、どうやら「溶岩樹型」というものらしい。山が噴火したとき、押し寄せてきた溶岩が巨木の幹を包み、その痕が残って木だけがなくなってできた縦穴だという。
柵がないので怖い。そもそもこんなところに来る人はいないから自己責任。よそ見しながら歩いていたら危なかった。そもそもこの山域の溶岩の厚さは何メートルなんだろう?そう思ってchatGPTに聞くと「最大で25m以上」とのこと。また怖くなった。
その噴火から今まで、穴に落ちて命を落とした鹿やイノシシもいたかもしれない。熊なら這い上がれるだろう。そんな遠い記憶に想いを馳せた。
他にも考えた。また富ここが噴火して溶岩が押し寄せたら、このエリアのムナミゾは途絶えるのだろうか?

