ミジンコと聞くと種類は1種類だけと思うかもしれませんが、地味に何種類かいます。
ミジンコの分類
節足動物門/甲殻亜門/鰓脚綱/枝角亜目/ミジンコ目/(ミジンコ科・タマミジンコ科・ゾウミジンコ科・ケブカミジンコ科・マルミジンコ科など)
ミジンコの生態・特徴
夏場の田んぼや沼、池に発生し、冬は耐久卵として土の中で越冬します。
エビ、カニと同じ甲殻類で、肉眼でも見ることができます。
顕微鏡で観察すると、しばしば背中に卵を蓄えた状態を観察でき、その卵が孵化して子供が背中で動いている様子を見ることもあります。
ミジンコの種類
ミジンコ(ミジンコ科ミジンコ属)
いわゆる一番オーソドックスなミジンコで、大きなクリクリ動く複眼とは別に、口元に点状の単眼があります。ミジンコ属の中にも多くの種がいます。
ネコゼミジンコ(ミジンコ科ネコゼミジンコ属)
大きさ0.5〜0.7mm程度。オカメミジンコに似ているが、吻(口から飛び出している部分)がなく、複眼が大きい。
アオムキミジンコ(ミジンコ科アオムキミジンコ属)
大きさ0.6〜1.2mm程度。仰向きで泳ぐことからこの名がつきました。横から見ると、お腹側が膨らんでおらず直線であることが特徴。
オカメミジンコ(ミジンコ科オカメミジンコ属)
大きさは1.2〜1.9mm程度。吻が小さくとがる。
タマミジンコ(タマミジンコ科タマミジンコ属)
大きさは0.7mm程度。卵形の形をしたミジンコで、肛刺に二股の刺があることで区別できるが、これはよく観察しなければなかなか見えない。腕の太さが目立つのと、お尻から2本の毛が生えていること、また形が他のミジンコと比べると複雑(マルでもないし滑らかな輪郭もない)なのが特徴。
ゾウミジンコ(ゾウミジンコ科ゾウミジンコ属)
大きさは0.5mm程度。第一触角がゾウの鼻のようなので簡単に区別できる。
ケブカミジンコ(ケブカミジンコ科ケブカミジンコ属)
大きさは0.5〜0.7mm程度。お腹側に毛が多く生えている。
マルミジンコ(マルミジンコ科マルミジンコ属)
大きさは0.5mm前後。丸くかわいい形のミジンコなので、一目でわかる。
ヒラタミジンコ(マルミジンコ科ヒラタミジンコ属)
0.5〜0.8mm程度。後腹部が細長いのが特徴
シカクミジンコ(マルミジンコ科シカクミジンコ属)
大きさは0.3〜0.9mm程度。丸みはあるが、四角形に近い形をしている。
ミジンコの仲間でないが、名前に「ミジンコ」がつくもの
以下はミジンコという名前はついているものの、ミジンコのグループには入らない別のグループの微生物です。
ケンミジンコ(顎脚綱/カイアシ類/キクロプス目)
ケンミジンコは実は上記のミジンコの仲間ではなく、カイアシ類というグループです。詳しくはこちら
ソコミジンコ(顎脚綱/カイアシ類/ソコミジンコ目)
カイミジンコ(顎脚綱/カイミジンコ目)
ミジンコよりもケンミジンコに近縁で、また、ウミホタルに近い仲間です。
田んぼや池、小川などで水底を動き回り、動物プランクトンなどの遺骸を食べます。