初春、別の虫を探しに家の近所へ昆虫採集に行ったところ、ちょうどカエデの花が咲いていたので、試しに掬ってみた。すると網の中に、グラフィラのシルエットが見えてびっくり。まさかこんな近くに、憧れていたグラフィラが生息していたとは。お飾りの上翅が可愛い。
その後も何度か掬って5匹見つけることができた。よく見ると、1個体だけは翅に淡いオレンジ色の紋が認められる。調べてみると、別種のグラフィラ、コジマヒゲナガコバネカミキリだった。嬉しい発見が続く日もある。
この手のカミキリは点在して生息するから、見つけられたのは幸運だった。
カミキリムシファンには「グラフィラ」の名で親しまれる。属名に由来する愛称である。
絶滅・危惧種に指定されている（神奈川県で「絶滅（EX）」、石川県で絶滅危惧Ⅱ類、長野県で準絶滅危惧に指定）。
似ている種に、ツヤケシヒゲナガコバネカミキリ、コジマヒゲナガコバネカミキリ、ホソツヤヒゲナガコバネカミキリ。
分類
カミキリムシ科/カミキリ亜科
学名
Glaphyra hattorii
大きさ
体長5.5〜7mm
分布
本州
寄生植物
アキグミ、ナツグミなどのグミ科グミ属の落葉低木。河川敷に群生したアキグミなど
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