ハダニクロヒメテントウ

ハダニクロヒメテントウ
2020/11/09

ハダニクロヒメテントウの分類

コウチュウ目/テントウムシ科/テントウムシ亜科/ダニヒメテントウ属

見かける頻度

★★★☆☆

見られる時期

3〜11月(ケヤキの樹皮裏などで冬は冬眠)

ハダニクロヒメテントウの大きさ

1.2〜1.5mm程度

ハダニクロヒメテントウの分布

北海道〜九州など。身近な公園によくいる。

ハダニクロヒメテントウの特徴・生態

都内の身近な公園などにもよくいる。

ハダニ類の害虫を食べるため、益虫として知られる。ハダニ捕食量が多いにもかかわらず、その重要性は長らく認識されず、調査、研究も未だ不十分という。

大きさは1.5mm以下と小型テントウムシの中でも特に小さい。

北海道から九州まで広く分布し、39都道府県97地点における果樹地域での採集調査では、ダニヒメテントウ類のうちハダニクロヒメテントウが約75%を占めた。それほど、全国に本種は広く分布する。

ダニヒメテントウ属の分類

ハダニクロヒメテントウが属すダニヒメテントウ属に国内では以下の5種が生息する。

・ハダニクロヒメテントウ(Stethorus pusillus

・キアシクロヒメテントウ(Stethorus japonicus)

・ナガクロヒメテントウStethorus yezoensis)(北海道

・エグリクロヒメテントウ(Stethorus emarginatus)(本州・四国)

・ツツイクロヒメテントウ(Stethorus aptus tsutsuii)(南西諸島)

ハダニクロヒメテントウとキアシクロヒメテントウの命名がカオス

世界に広く分布し、すでに海外で命名されていたStethorus pusillusの和名を1930年頃に日本の研究者がキアシクロヒメテントウとした。

その後の研究で、日本産の本種はすべてStethorus japonicusと判断するのが妥当とされ、Stethorus pusillusではなく、Stethorus japonicusがキアシクロヒメテントウとなった(別種扱い)。

しかし、その後さらに、たしかに日本原産のキアシクロヒメテントウはいるものの、それは少数で、多くは海外産と同じ種であることが分かった。実際、国内で見つかる多くの種はキアシクロヒメテントウではなく、Stethorus pusillusである。

2013年、日本応用動物昆虫学会誌にて、Stethorus pusillusの和名をハダニクロヒメテントウと呼ぶことが提唱された。

このように、ハダニクロヒメテントウとキアシクロヒメテントウの命名の経緯は歴史的に混迷した。

ハダニクロヒメテントウの写真

ハダニクロヒメテントウ(山梨県韮崎市)
ハダニクロヒメテントウ(山梨県韮崎市)
ハダニクロヒメテントウ(山梨県韮崎市)
ハダニクロヒメテントウ(山梨県韮崎市)
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウのお腹
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウの背中
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウは表面の毛が多い
ハダニクロヒメテントウ(山梨県南アルプス市)
ハダニクロヒメテントウ(山梨県南アルプス市)
ハダニクロヒメテントウ(山梨県南アルプス市)
ハダニクロヒメテントウはお尻が長い
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウ
ハダニクロヒメテントウ

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スモールズー

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中部地方・関東地方を中心に虫や鳥、魚の写真を撮っています。