やけど虫とは、アオバアリガタハネカクシのことです。アリガタ(蟻型)という名がつくようにアリに大きさ、形とも似ていますが、色は赤色、オレンジ色が入っているのでアリとは違います。
やけど虫に触れるとどうなる?
このやけど虫が人の服や肌(顔、腕、足など)につくと、それを払おうとしたとしたり潰してしまったときに、この虫が持つ有毒物質「ペデリン」が人の肌に付着します。すると数時間度に、やけどのような症状、赤くただれたミミズ腫れのような症状を人の皮膚に引き起こします。
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また、眼に入ると重篤な炎症を引き起こし危険と言われています。アオバアリガタハネカクシ以外にも近縁種にエゾアリガタハネカクシがいますが、こちらもやけどの症状を引き起こしますが、虫の外見はアオバアリガタハネカクシとよく似ています。
この虫の特徴は、ペデリンが皮膚に付着してから赤くただれるまでに時間差があるため、症状の原因がなんなのかわかりにくくい点です。病院で医師の診断を受けてはじめてやけど虫が原因だと知る人が多いです。地域によっては、ヤモリの尿を触ったからだという迷信がうまれ、「ヤモリのしょんべん」と言われてきました。
全国の水田や草地、畑、川原、池の周り、朽ち木、石の下など湿気のある場所に生息し、ときどき、農作業などで服などにつきます。大きさは7mm程度で、4月~10月に見かけます。
やけど虫の対処方法・注意点
もし皮膚にとまったら、叩いたり、潰したりせずに、なるべく刺激しないようにそっと払いのけます。また、そのとき、なるべく皮膚との接触を避けてください。
もし、接触してしまった場合、すぐに患部を大量の水で洗い流します。水で洗い流すことによって毒を希釈、拡散することができます。症状は数時間〜1日前後で現われ、適切な治療の下で10日程度でよくなります。