茶色と暗褐色のグラデーションの上翅には5対の白い紋があるが、よく見ればこれは、上翅の地色ではなく白い微毛が密に生えることで現れる紋である。黒い前胸背には一筋の白い紋があるが、これもやはり微毛による紋。ルリボシカミキリの黒い紋も同じく微毛であったことを思い出す。
シラホシカミキリは山地のブナ林、落葉広葉樹林に生息する日本固有種。
成虫はサルナシ、タマアジサイ、ノブドウなどの広葉樹の葉の葉脈のみをかじり、葉脈だけが茶色に変色する特有の食痕を残すのが特徴。
すなわち、トホシカミキリ族(Saperdini)に属す通称サペルである。サペルには美麗種が多く、カミキリムシファンを魅了する。
一方で、シラホシカミキリは初夏から夏にかけノリウツギやガマズミなどの花にも訪花するため、花粉や蜜を食べていると考えられる。
ブナ科やカバノキ類の落葉広葉樹の伐採木に集まる。
シラホシキクスイカミキリに似るが、シラホシキクスイカミキリは翅端が丸いが、シラホシカミキリは尖る。
学名
Glenea relicta
分類
カミキリムシ科/フトカミキリ亜科/トホシカミキリ族(Saperdini,サペル)
大きさ
8〜13mm
分布
北海道、本州、四国、九州