モズの分類
スズメ目/モズ科
モズの大きさ
20cm(全長)
モズの分布
北海道〜九州
モズの特徴・生態
公園や河原、人家の庭、畑田など開けた場所に生息し、獲物を探す。枝や電線にとまると、長い尾をぐるぐる回すことが多い。
モズは肉食でエサは多様。小さなゴミムシ、甲虫などの虫、カエル、さらにはツグミなどの自分より体の大きい鳥なども襲って食べる。
冬にモズがツグミを執拗に追いかけてその鋭い嘴(くちばし)で何度もつついてしとめたのを、筆者が山梨の公園で見かけた。
オスは黒いアイラインがあるがメスにはない。
モズのはやにえ
捕らえた獲物をなわばりの中の木の枝やバラ線などに突き刺しておく習性がある。これを、『もずのはやにえ(早贄)』という。
この行動の理由は長年不明であった。しかし2019年に大阪市立大学と北海道大学がその理由を明らかにした。
これによると、モズのオスは非繁殖期にだけ、はやにえを行い、それを繁殖期が始まる前までにほとんど食べ尽くす。繁殖期の前と言えば、オスがメスにアピールする求愛の時期であり、はやにえの消費量が多いとオスの歌の質が高くなり、オスの求愛がうまくいった。
つまり、モズのはやにえはメスへのアピールとなる「歌」の質を高めるための栄養食、言ってみれば求愛で忙しいオスにとって、手軽に補給できるウィダーインゼリーやSOYJOYのようなものだった。
くわしくは以下の記事で
モズの高鳴き、『モズの高鳴き、75日』
モズは秋に「キイキイ、キイキーー」「キャキャキャキャキャーキャー」とけたたましく鳴く。これは縄張りを主張し、周囲のモズに警告する行動で、『モズの高鳴き』と呼ぶ。
肉食のモズは一年中昆虫などのエサを確保する必要があり、とくにエサが少なくなる冬は縄張りの確保が生きていくために重要である。そんな冬にさしかかる秋に縄張りの主張が盛んに始まる。
地域によっては、『モズの高鳴き、75日』と呼ぶ。これは、初めのモズの高鳴きを聞いてから75日目に霜が降りだすとして、モズの高鳴きを農作業の目安にしてきたためである。
モズの写真
モズ(オス) モズ(メス)