ヒカリゴケ

ヒカリゴケ

ヒカリゴケとは?

光を屈折して緑色や金緑色の光沢を放ち、まるで自ら発光しているように輝くコケの一種。

ヒカリゴケの生態・分布

ヒカリゴケ科のコケ植物で、標高1,700~2,500mの亜高山帯の針葉樹林の倒木の根元や洞穴、岩のくぼみに生育する。本州中部以北や北海道に分布する。まれに平地でも見られる。

薄暗い洞穴でも、ヒカリゴケに適した湿度、光量、温度が保たれていなければ生育せず、生息地は非常に貴重。生育地の大部分は採取が規制されている。光量は40〜300lux程度が適した生息環境とされる。

原糸体とよばれるコケ植物・シダ植物が胞子発芽後に形成する構造体は、糸状ではなく、球形(レンズ状)の細胞の集合体で成る。

このレンズ状の細胞が効率よく集光し、暗い場所での光合成を可能としている。

ヒカリゴケの写真

ヒカリゴケの写真
ヒカリゴケの写真
ヒカリゴケ(山梨県)
黄緑色に輝くヒカリゴケ(山梨県の自生地)

ヒカリゴケが光る仕組み〜ホタルやホタルイカとは異なる原理

外部の光の特定の波長だけを反射させて光る仕組みを持つ。具体的には、原糸体のレンズ状細胞がその葉緑体を反射させて、蛍光的な淡い緑色を放つ。

ホタルやホタルイカのような、酵素基質による自家発光ではない。

ヒカリゴケの分類

植物界/マゴケ植物門/マゴケ綱/シッポゴケ目/ヒカリゴケ科/ヒカリゴケ属/Schistostega pennata

ヒカリゴケ科ヒカリゴケ属に属する唯一の種で、1科1属1種。非常に原始的で希少なコケ植物。

ヒカリゴケは絶滅危惧種NT

環境省レッドデータブックではヒカリゴケは絶滅危惧種NTに指定されている。

周囲の環境変化(環境開発、乾燥化、大気汚染など)の影響を受けやすく、環境変化ですぐに消失してしまう。生息環境は限られており、採取が禁止されている国立公園内に自生することが多い。

ヒカリゴケの自生地(国指定天然記念物など)

  • 江戸城跡北ノ丸公園 堀の石垣の隙間(史跡名勝天然記念物に指定)
  • 長野県佐久市、岩村田ヒカリゴケ産地(国指定天然記念物)
  • 埼玉県比企郡吉見町、吉見百穴ヒカリゴケ発生地(国指定天然記念物)

他、条例や国定公園内にてヒカリゴケの自生地が保護されている場所もある(以下は一例)。

  • 北海道羅臼町の洞穴
  • 八ヶ岳観音平

 

ヒカリゴケ(山梨県)
ヒカリゴケ(山梨県)
ヒカリゴケ
ヒカリゴケ(山梨県)
ヒカリゴケ
ヒカリゴケ(山梨県)
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