ヒロオビモンシデムシ

ヒロオビモンシデムシ

山梨県では山地というよりは亜高山帯の地域で見られる。明かりに集まる。

動物や爬虫類、両生類の死体があるとどこからともなく集まってくるため、死出虫(シデムシ)と名付けられた。また、シデムシを「埋葬虫」とも書く。これは、エサの死骸を土に埋める習性をもつ種がいるためである。

本種も動物の死骸を土の中に埋めてから死骸の毛を取り去り、肉団子状にするとそこに卵を産み付ける。卵から幼虫がかえると、メス・オスで協力してエサを与えて子育てをする。昆虫にしては珍しいこの生態は「亜社会性」と定義されている。

その肉団子状になったエサは、実は防腐効果のある分泌物でコーティングされるようである。それは他の種で最近分かった生態であるが、その分泌物には抗菌効果があるという。本種も同様の効果を持つ分泌物を出している可能性がある。驚くべき職人芸である。

学名

Nicrophorus investigator

investigatorの意味は捜査官、調査員、求道者。スウェーデンの博物学者によって記述された。

分布

北海道、本州、四国、九州

体長

15~22mm

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