もくじ
ホソミイトトンボの分類
イトトンボ科/ホソミイトトンボ属
ホソミイトトンボの大きさ
3〜4cm(発生時期による個体差が大きいよう)
ホソミイトトンボを見かける頻度
★★★☆☆(近年、温暖化?で分布域が変化し関東でもよく見られるようになった?)
ホソミイトトンボの分布
本州、四国、九州。(本州中部、北関東が北限?)
ホソミイトトンボの生態、特徴
名前の通り細身(ほそみ)のイトトンボ。西日本を中心に多く分布するが、最近は温暖化の影響か、関東でも多く見られるようになった。
ライトブルーとエメラルドグリーンの鮮やかな色が特徴だが、その色合い、青みが強いか緑味が強いかは個体差が大きい。また、1個体の中に青から緑のグラデーションも見られる。
山沿いの民家の庭や森に面した河川敷など、平地、丘陵地で広く見られるが、出会うことはそう多くない。
頭部の上面(両眼の間)に青いくっきりとした紋(後頭条)があり、これが鉄アレイの形をしているため、同定しやすい。
ホソミイトトンボは成虫のまま越冬する珍しいトンボ
ホソミイトトンボは成虫のままで越冬する。このように成虫で越冬するトンボは日本にたった3種しかいない。
・ホソミイトトンボ(本種)
ホソミイトトンボとアオモンイトトンボの違い、区別
ホソミイトトンボとアオモンイトトンボは似ているが、ホソミイトトンボは以下の特徴で区別できる。
頭の上の鉄アレイ模様
・オスは頭部上(目の間)の模様の入り方が鉄アレイの形(アオモンイトトンボは2つの青い点)。これに対して、アオモンイトトンボのオスでは、丸青紋が2つあるだけでつながっていない。
アオモンイトトンボの興味深い生態(メスがオスを似せてオスからのセクハラ回避)
※アオモンイトトンボのメスには、オスと比べ地味な柄の個体と、オスと同じ色合い(緑色、青色)の個体がいる。これは、雄が効率的に雌を探すことを阻害し、オスがメスに執拗に交尾を迫る負担を軽減して、集団としての子孫繁栄に寄与している可能性があると報告されている。