オシドリの分類
カモ目/カモ科/オシドリ属
オシドリの大きさ
全長、オスは46cm前後、メスは41cm前後
オシドリの分布
全国。
北海道〜東北、中部地方以北で繁殖。冬季は中部地方以南で越冬。
本来、東アジアのみに生息する渡り鳥だったが、アメリカやヨーロッパで野生化している。
オスが『世界一美しいカモ』と称され、アメリカや欧州で人為的な移入が進んだためである。
オシドリはオシドリ夫婦?
仲睦まじい夫婦を指す「オシドリ夫婦」という言葉のモデル。しかし、オシドリはメスが卵を生むまでしかペアで行動せず、それ以降の抱卵期間や子育て期間はメスだけで行う。さらに、次の冬には別の相手とペアになる。
そのため、オシドリ夫婦のイメージとは少し違う。
それでも、「オスの美しさでペアが目立つ」ことや「メスが卵を産むまでオスはメスから離れない」ことから、中国で「オシドリ夫婦」という言葉が生まれた。
オシドリの特徴
カモの仲間では珍しく、樹上営巣性。倒木の上を駆けあがるのが得意で、樹洞などに巣をつくり、卵を産む。
山地の湖沼で他のカモといっしょにいることもあるが、天敵や人が近づいたときの反応は全く別である。他のカモがタイミングを見計らって一斉に飛び立って逃げるのに対して、オシドリは早々に森の中に入ってしまう。それで姿が見えなくなるのだからじっとしていてもいいものを、森の中でもなお移動を続け、森が騒がしい。倒木の上を登ったり、樹間を飛び回ったりしているようである。実に警戒心が強く、そして器用な鳥である。
オシドリの生態
山地の湖沼や森林内の渓流などに生息する。
広い湖にも生息するが、開けた場所にはあまりいず、近くに森林や木陰のある水辺にいる。
オスのエクリプス
繁殖期を過ぎたオスのエクリプスが知られている。すなわち、非繁殖期に一時的にメスのように地味な羽色になるオスの個体がいる。