【2021年最新】ミニマリストの始め方〜その気高い選定基準がやがて行動や思考を変えていく

【2021年最新】ミニマリストの始め方〜その気高い選定基準がやがて行動や思考を変えていく
2021年2月3日

ミニマリストとは?ミニマリストの意味

ミニマリストとは、持たない暮らしを行う人のこと。不要なものを極力減らして生活する人たちのことです。

語源は『ミニマル(minimal、最小限の)』。

なぜ今、ミニマリスト?

私たちの生活はモノに溢れがちです。そのときは必要だったけど今はもう使わないもの、生活に不可欠ではないけどなんだかそばに置きたいものなど、気がつくとものが増えていきがち。

ものに恵まれた豊かな時代はしばらくつづきました。ものが家に多いことで、逆に失われる感性や思考があることに気づいた人たちがミニマリストを実践し始めているようです。

ミニマリストの生活には気高い選定基準が横たわる

ミニマリストの始め方・実践・選定基準

ミニマリストは、不必要なものを捨て不用意に新たにものを足しません。生活必要品とどうしてもそばに置きたいものだけを、オシャレを兼ね備える形で生活に置かれます。

取捨選択は習慣化され、一般に想像するよりもずっと高いハードルが設定されているようです。そこには、気高い選定基準が横たわりますが、具体的にはどのようなものか見ていきましょう。

ミニマリストは、仕事用スーツやお出かけに着る服(トップス、ボトムス)あわせて、1シーズン10〜15着程度に抑えます。仕事着がラフでいいならその枚数はさらに抑えられそうです。

自分にあったルールで服の数が増えるのを抑えます。例えば、

  • 『ワンシーズンで一度も着なかった服は捨てる・持たない』
  • 『お気に入りの服を大切にメンテして長年着る』
  • 『ユニクロなどで着やすい服のセットを決めておき、こまめに新調する』  …etc

また、シーズンを通して着れる服(重ね着できる服など)を常備しておくことで、トータルの服の枚数を抑えられます。使いやすい服がオシャレを兼ね備えていたらそれが一番ですね。

ミニマリストはシーズンを通して着れる服(重ね着用など)を常備し服の総数を抑える

ちなみに平成30年度の調査により、持っている服の枚数は以下。

・中高年男性(50歳〜54歳):80.9枚

・女性(45歳〜50歳):119.4 枚

・若い女性(19歳〜21歳):98.4 枚

(出典:平成 30 年度『衣料の使用実態調査』、一般社団法人 日本衣料管理協会)

つまり、多くの人が100枚近くの服を自宅に収納していることになります。このことからも、家の収納で服が大きな体積をとっていて、服を最小限に減らすことがミニマリストの第一歩であることがわかります。

ミニマリスト
ミニマリスト

ワイシャツ・白シャツ

仕事のため、常にワイシャツを何枚か用意しておく必要がある人は多いと思います。

ミニマリストは、使用頻度の少ないワイシャツは持ちません。襟や袖がほつれてきたワイシャツはおのずと使用頻度が減って家のスペースを使うだけなので、捨てるようにします。毎日ワイシャツで仕事に臨む必要がある人は、安心のため大量のワイシャツを常備しがちですが、ミニマリストを目指すなら2シーズンを意識して各シーズン4〜6枚に抑えることを目指してもいいのでしょう。

一方、シンプルなたたずまいを与える『白シャツ』はミニマリストに相性のいい道具。白シャツ3着だけで仕事もプライベートもこなす男性ミニマリストもいるようです。

アイロンなし生活か、「衣服のシワは心のシワ」か

ミニマリストにとって、アイロンがけを是とするか否とするか、意見は分かれます。

アイロンがけは面倒な家事であるし、揃えなければいけない道具も多いですが、①『衣服のシワは心のシワ』とシンプルな道具だけを揃えてアイロンがけのある生活を丁寧に送るミニマリストと、②シャツにアイロンをかける時間や道具・スペースが無駄なので、『ノンアイロンシャツ』や『麻などもともとしわが前提の素材・しわが気にならない服』などでアイロンなし生活を送るミニマリストがいます。さあ、あなたはどっち?

アイロンがけ行為をあえて残すことで、心を整い生活がよりシンプルになるのは意外なことです。

名器、斉藤アイロン台
名器、斉藤アイロン台

下着・アンダー

1週間分あればいいかもしれません。

一度も使ったことのないものや、いつか使う予定であるものは持たないようにします(非日常系ラグジュアリーは、ある程度許容されるべきかもしれませんが)。

アンダー・肌着は、たとえば綿3枚+ヒートテック3枚+レギンス2枚などと決め、傷んだら新調するようにします。傷んでいるのにいつまでも持っていることは避けます。

肌着はあらかじめ素材別に保有数を決めておくといい(ミニマリスト)

靴下

靴下も、下着と同じように、素材により枚数を決めていくといいでしょう。たとえば、薄めを3枚、厚め・ウール系を2枚、カラフル系を2枚など。

靴下は用意している数が少ないと、傷み(ほつれ、穴あき)もどうしても早くなるので、こまめに状態をチェックします。

テーブル周辺

テーブルの上はちょうどいい高さなので、ついついモノが置かれがち。それが続くとテーブルの上は雑然とし、不要なものの溜まり場に。

テーブルの上はとくに気をつけて整理する場所といえそうです。その時々にはもちろん必要なものを置きますが、普段はテーブルの上に使わないものを置かないと決めます。

ミニマリストのテーブル
テーブルの上には最小限のモノだけを置いておきたい

観葉植物

生活から徹底して無駄を省いても、植物などのアクセントを添えることにはこだわるミニマリストが多い用です。

不用品・期限が切れているもの

使った電池や切れた電球などを専用ボックスで裏の物置でためている家庭も多いかと思いますが、これらは不要なものなのでこまめにゴミ収集所に持っていきます。また、保管食料や調味料、乾物など期限が切れているものは捨てます。

壊れて使えないもの

壊れた機械、壊れた家具、自転車、パソコン、おもちゃなど、思い入れがないならすぐに捨てます。いつか直そうと考えているなら具体的に期限を設けてそれまでに直せなかったら手放します。

1年使わなかったもの

1年使わなかった日用品や生活家具などは捨てるミニマリストも多いようです。ただし、大雪のときの雪かき道具やタイヤチェーン、神事や祝い事などに使う道具など、すべてに適応できるわけではありませんね。

キッチン・食器・食器棚

余計な食器やカップ、調理道具は持ちません。おたまは形状や目的で何種類かもつこともありますが、ミニマリストの生活では必要最低限の調理道具だけを揃えます。並ぶ調理道具たち、食器たちに横のゆとりを持たせます。すると、こちら側の心が整い、極力無駄なものを買い足さなくなるそうです。また、子供用食器などは、成長に伴い使わなくなるものも多いので、早めの入れ替えを。

ものがもともと少なければ、収納に困らず、片付けも楽に。つまり、時間の無駄も削ぐことができます。

お茶・コーヒーの道具も好きなもので最小限で揃える

お茶は昔から大事な時間。こだわりなくお茶道具を集めると無駄なものも増えてしまうで、この道具さえあれば、自分がひといき入れるときもお客さんが来たときも対応できる、というこだわりセットを決めておくといいでしょう。

洗濯ばさみや布団ばさみは最小限に

日当たりのいい場所にある洗濯干し場。部屋の中からも外からも見える場所ゆえシンプルに。ありがちなのが洗濯ばさみや布団ばさみが必要以上にぶら下がっている風景。雑然とした印象を与えてしまいます。

掃除は最小限ですむように普段から整理整頓

ルンバなどの自動掃除機を買うと、ルンバが隅々まで動けるように部屋の床に余計なものを置かなくなる→部屋がいつもすっきりする、変化が起こると言われますが、ミニマリスト生活もこれに似ています。掃除時間の無駄を省くために、普段から余計なものを家の中に置かず、シンプルな空間が保たれるようになります。

小さな子供のいる家庭でのミニマリスト生活

中学生、高校生など大きくなればまだしも、幼稚園や小学生の子供がいる家庭ではミニマルライフは難しいと思われがちですが、そんなことはないようです。

たとえば、以下のルールをもうけて、子供にもミニマル生活をいっしょに手伝ってもらう感じで実践できそう。

  • 子供部屋に必要なものや大切なものだけを置く
  • 不要なものは捨てる(コレクション的なものは整理してとっておく)
  • リビングに服を脱ぎっぱなしにしないでたたんで決まった場所に置く
  • 使った後のおもちゃを放置しないで所定の場所に置く

幼少の子どもと一緒に行うミニマリスト生活は、子供の将来にもいい影響を与えそう。

断捨離とは?ミニマリストとの違いは?

ミニマリストを実践するために行うのが断捨離。

断捨離とは、「もったいない」という固定観念やものへの執着から離れ、不要なものを捨て・入れない、身軽な生活と人生を実現しようとする思想です。ヨーガの行法が起源とされます。

断:入ってくる不要な物を断つ。
捨:家にずっとある不要な物を捨てる。
離:物への執着から離れる。

Wikipedia「断捨離」より

ただし気をつけたいのは、断捨離は自分への行為である、ということ。同居する人の所有物を勝手に捨てるのはよくないし、相手に断捨離を強要するのもよくありません。ここを勘違いして、同居人の思い出の品を捨ててしまったり貴重な収集品を捨ててしまったりして、カップルや家族の間で不仲や離縁が生じるケースもあるようです。

捨て活とは?ミニマリストとの違いは?

『捨て活』は○○活の流行りにのって最近出てきた言葉で、定義はあいまいのようですが、ミニマリストや断捨離とは少し立ち位置が違うようです。

ミニマリストと断捨離と捨て活の相関解説図
ミニマリストと断捨離と捨て活の相関解説図

たとえば、クローゼットにたまった服や食器棚に増えた皿などを、往々にして『一気に』捨てることを指すようです。普段から断捨離やミニマルライフを送っているわけではないけど、溜まったものを整理したいから、「捨て活しよ!」という感じ。

そう、『捨て活』はだれしもすぐにでも始められる活動。でも、捨て活をした=ミニマリストにはなりません。ミニマリストは取捨選択や断捨離が習慣化している人のことなので、捨て活をしてもまたものが増えるようならミニマリストとは言えないでしょう。逆に1年捨て活を続けたならあなたはもうミニマリストの域に。

新型コロナウイルスとミニマリスト

新型コロナウイルス感染拡大によるロックダウンや外出禁止要請、あるいは諸々のSNSの流布・噂により、食料や日用品が入手しづらくなったことで、余計なものを持たない生活に問題意識を持つミニマリストもいたようです。食料や水、生活品の常時備蓄量については、ミニマリストの中で見直すきっかけになったようです。

ミニマル生活や断捨離の勢いで捨ててはいけないもの

当たり前ですが、不動産や仕事の契約書など重要な書類は捨ててはいけません。

また、ご先祖様から受け継いだものや昔買ったアンティーク品など、再び手に入れることが難しいものは簡単に手放すべきではありません。手放すかどうか、よく考えるべきです。

消火器や薬箱、災害用の保管水、食料、避難のための備蓄品など緊急用の物品は捨てません。殺虫剤なども。

生活必需品(石けん、トイレットペーパーホルダーなど)も捨てません。ミニマリストによっては、洗濯用洗剤や食器用洗剤はかなり削ぐことがあります。

思い入れのあるもの(アルバム、写真、寄せ書き、記念品など)もとっておくべきです。ただし、写真の保存はクラウドデータなどを活かす手もあります。

ミニマリストの心に起こる変化・メリット

モノへの取り組みはやがて、人の心(行動規範、仕事ぶり)にも影響が及んでいくようです。

それがミニマリストの醍醐味です。人によっては、余計なお菓子なども家に置かなくなるため間食が減り、体型に変化が現れることもあるようです。

生活に余計なものを置かないというスタイルが、心や精神面に変化を起こし、仕事がはかどったり、職業に転機が訪れることも。

ミニマリストは今だけの流行り?それとも恒久的時代変化?

昭和時代、それまでものが圧倒的に不足していた時代から、ものが豊かな時代へ移り変わりました。家の収納が盛んに重視された時代が昭和でした。平成から令和は、ものをいかに整理していくかの『取捨選択の時代』。長く続いた大量消費と大量生産は、現代人にある種の歪みを、生活や生活習慣からくる己のアイデンティティにもたらしてしまったのかもしれません。

そして、そのような時代背景が、ミニマリストという新しい選択を生んだのかも。

そうであるなら、時代背景に符号する流れであるミニマリストは単に今だけの流行りということではなく、恒久的な生活様式の変化として取り入れられていくかもしれません。たしかに、未来SF映画などにでてくる部屋や宇宙船の内部はシンプルで余計なものがないシーンが多いですね(これは関係ないかもしれませんが)。

ミニマリストと日本文化〜もともとミニマルな生活を続けていた

ミニマリストは最近の流行りですが、実は昔から日本に根付いた考えのようです。

江戸の町〜小ぎれいで粋、細部にこだわる。

江戸の町は小ぎれいで、家の玄関構えや通りに面した引き戸などに趣向を凝らしました。質素ではあるが、おしゃれで丁寧な生活がすでに成り立っていました。

古民家はミニマルの成立点

古民家には、たとえば石場建てや構造材の貫や長ホゾによる軸組構造など、無駄を省き極力シンプルに耐久や免震を実現する技がありました。構造はミニマルですが、欄間や格子戸、鬼瓦などは細部にいたる装飾がなされます。それは、ミニマルでシンプルな生活にあって細部を丁寧にこなすミニマリストになぞらえることができます。

古民家はミニマルの成立点⁉

日本家屋の床の間〜そぎ落とした先の『光と影』

陰影礼賛(谷崎潤一郎)でも指摘されたように、日本人は、無駄なものをそぎ落とし、障子や軒を活かし、光の陰影を取り込む形で、日本家屋の『床の間』を成立させました。

無駄をそぎ落とした先にあった影という道具。すぐそばにあったありふれたものなのに、その可能性に気がついた経緯は、ミニマリストが無駄のない生活の中で新しい価値観を得ていく工程と似ているのかもしれません。

ミニマリストと日本の床の間の共通点

縄文時代の巨大列木〜ミニマルライフの中の『感謝を伝える』

狩猟採集時代に1万年以上大きな戦争もなく平和な時代が続いた世界にも例がない縄文時代。

そんな縄文時代の三内丸山遺跡(青森県)や真脇遺跡(石川県)から、巨大なクリの柱が何本も立てられていた跡が見つかりました。同様の遺構は国内で20遺跡以上で見つかっています。

三内丸山遺跡(青森県)とミニマリスト
三内丸山遺跡の巨大な栗の柱たち(青森県)

用途は不明で、専門家の意見は「実用説(建物、貯蔵庫など)」と「柱説(祭事など)」に分かれていますが、豊作や豊漁に感謝するための構造物だったとの見方が強いようです。

柱は太く巨大で、これほどの巨大構造物を作り上げるのに相当の労働が必要だったはず。それを縄文人は何千年も繰り返したのです。

おそらく彼らは、食べ物が得られることへの感謝の気持ちのためにこれだけ大がかりなことを続けたと考えられます。当時は無駄を省いたミニマルライフだったはず。そんな中でこれだけの労を『感謝すること』に費やしたという歴史は、『人が豊かな生活を送るために、感謝に費やす時間は必要』ということを証明しているのかもしれません。感謝の時間はミニマル内。そこに労を惜しまないスタンスがミニマリストには必要なのかもしれませんね。

以上、ミニマリストの解説でした。

こうして見てくると、『ミニマリスト』は生活規範を指す言葉だったはずですが、その枠を超え、人の心の状態や姿勢を変えていく道行(みちゆき)を示す言葉のように感じました。

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以上、『ミニマリストの意味・始め方〜その気高い選定基準とは?』でした。