『エモい』の意味と使い方

『エモい』の意味と使い方
2020年1月19日

「エモい」とは?その意味

懐かしさ、ノスタルジック、得も言われぬ、感動的、レトロ、感傷的、感動的、もの悲しさなどを表します。

ふと目や耳を通して素敵な心情や予感を感じたとき、深く感情が揺れ動かされたときに、それを同伴者など他人にさっと伝える言葉として若者に広がりました。

年配者なら「○○なところが○○だから感動した」と多くを語るところを、あえて多くを説明せずに、あくまでさらっと「エモい」と言ってしまいます。受け手もそれで発言者の感情を感じ取ることができます。

エモいの使い方

エモいが意味する感情の種類は上のようにさまざまですが、とりわけ心地いい懐かしさやセンチメンタルな心の揺れに襲われたとき、その気持ちを周りに伝えるのに「エモい」は本領を発揮するようです。

とはいうものの、実際には意味はよくわからずになんとなくのイメージで使っている人も多いよう。それが正しいエモいの用法なのでしょう。

エモいが使われるシーン

・人物映像(写真、動画など)、風景、音楽、イラスト、発言・意見、ファッション、食べ物、ペットなど

エモいの用法・例

・「祭り(盆踊り)、エモかったね」

・「吉野の桜、すごいエモい」

・「ウィーンの聖堂、エモかった」

・「ブランコついてないし、、エモ」

・「このインスタ写真、なんだかエモい」

・「夜明けと蛍、エモいね」

「エモい」の語源

1980年代のロックミュージックのひとつのジャンル、「Emo(イーモウ)」から派生したとされます。

「Emo」はemotional(感傷的・情緒的)に由来する言葉。情緒的な歌詞を主体としたメロディアスな音楽ジャンルです。

エモいが台頭したワケ

SNSやTikTokで短い言葉、短いシーンで心象や感情が伝えるようになったことと、エモいの台頭は無関係ではないようです。最近若者が親しむSNSやWEBコンテンツは、いかに手早く、短い言葉や短いシーンで、心象や感情が伝えるかが研ぎ澄まされています。

そのような時代背景がエモいが今の若者の言葉感覚とよくフィットしたのかもしれません。ちなみに、iPhoneやPC、車や家のデザインもどんどんシンプルになっています(もちろん中身はどんどん高機能になっていますが)。その潮流までエモいの台頭に絡めてしまうのは、やや強引かもしれませんが、いずれにせよ、理解しやすさ、イメージで伝わる手早さが重視されていく時代と言えそうです。

「エモい」の核

「赤い」、「痛い」、「明るい」などの形容詞は、明確に意味を定義できますが、「エモい」は懐かしさや心地よさ、もの悲しさ、なんともいい感じ、など感動・感傷に関わる広範な範囲の幅をもち、その解釈は発言者に寛容に委ねられている印象があります。

キモい、やばいにも似ているこの言葉は、客観的な形容詞というよりは、発言者の意志を強めに含む形容詞ということもできるかもしれません。

つまり、意志を連想させる「い」という一文字を最後に置くことで、自分の意志であるという立場を取り、感情を際立たせている面がようです。「私はこう感じる!」という主体的ニュアンスです。

そうすることで、そよ行きの言葉になりがちな形容詞に、「生々しさ」や「抜き差しならない逼迫(ひっぱく)感」を持たせた、それが「エモい」なのかもしれません。

結局のところ、人は自分がどう感動したかを伝える場面では、あまりに自分の方法を持たないかもしれません。説明すればするほど、その感覚は遠のき、雲のように拡散してしまいます。

「い」の発見は、言語学者ではなく、若者によるものだったことは興味深いことですが、そこには『常に次の時代を作るのは若者』という普遍的真理がありそう。