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ネズミサシはヒノキ科ビャクシン属の常緑針葉高木。
葉は3輪生。触ると葉先が指に刺さるほど鋭い。その葉の鋭さを利用して、昔、ネズミ避けとしてネズミの通り道に置いたという。それが名前の由来といい、なんともストーリー性がある。

岩場や溶岩、尾根筋など痩せた日当たりの良い土地に自生する。周囲にアカマツが侵入すると成長速度で劣る本種は日差しが遮られ成長が鈍る。
成長はそもそも非常に遅く、ある調査(岡山理科大学)では根際直径8cm、樹高8.5mのネズミサシ個体で、樹齢92年だったという。根本の平均年輪幅は1年でわずか0.43mmだった。
大木にはならず、樹高はほとんど18mを超えない。川路のネズミサシ(長野県飯田市。2023年8月に内部の空洞化のため伐採)は高さ20mで推定樹齢1000年だった。
花は4月に開花し、果実は翌年か翌々年の10月頃に熟す。
果実はできた年はまだ緑色で、翌年ないし翌々年に黒紫色に変化する。すなわち、1〜2年かけて熟す。
果実は近年、クラフトジンの香料として利用されるようになり、一部のクラフトジンメーカーが活用し始めている。もともとネズミサシはヨーロッパのジンの香料となるジュニパーベリーの近縁種である。そこに着目した広島県立林業技術センターなどが中心となって、商品化が提案され、広島県内で開発されたネズミサシの果実を使ったクラフトジンが2018年にイギリスの酒類品評会で金賞を受賞した。地域資源の有効活用としても非常に興味深い。
| 種類 | 落葉広葉小高木 |
| 分類 | ヒノキ科ビャクシン属 |
| 高さ | 10〜18m |
| 分布 | 本州、四国、九州 (瀬戸内海沿岸に多い) |
| 学名 | Juniperus rigida |
| 別名 | ネズ・杜松(トショウ) |
| 生態 特徴 | 樹形は円錐形。枝は垂れ下がり、そこにふわっと葉がのる感じ。しかし、葉に触ると、指に刺さるほど鋭い。 |
ネズミサシの写真













