サソリそっくりのこの虫はカニムシ。サソリの仲間?
もくじ
カニムシとは?
カニムシは昆虫ではなく、クモやサソリと同じ鋏角類クモガタ綱(クモ綱)の小型動物。原始的な動物群。
サソリと近縁だが、カニムシはサソリ目ではない(サソリではない)。
昆虫は頭部、胸部、腹部と3部位からなるが、カニムシはクモやサソリと同じで、頭部(頭胸部)と腹部の2部位から成る。
体長数mm程度。
カニムシの分類
節足動物門/鋏角亜門/クモガタ綱/カニムシ目
カニムシの生態
湿った土壌や朽ち木、樹皮などに生息する。
土の表面や岩の隙間、ケヤキなどの樹皮の裏、虫の体表などに生息し、ダニやトビムシを捕まえて食べる。
カニムシは生態系の土台を担い、良い土壌の指標とされる。
日本では60種以上のカニムシが報告されている。
カニムシには、ハサミの先から毒を出す種がいる
カニムシの中には、ハサミのどちらか、ないし両方の先端に毒腺があり、ここから毒を出す種がいる。これで獲物を麻痺させて食べる。
ヒトへの毒性は報告されていない。
カニムシは求愛ダンスをする
カニムシは受精前に2匹がハサミを掴み合って向き合い、まるで「求愛ダンス」をするかのように動く習性を持つ種がいるという。
カニムシの分類(11科)
カニムシ科
ヤドリカニムシ科
ネズミやコウモリなどの体毛をハサミでつかんでぶら下がって、遠くへ移動することが分かっている。
コケカニムシ科
イボカニムシ科
リクイソカニムシ科
イソカニムシ科
ツチカニムシ科
体調2.5mm程度。森の土壌に生息。全世界に分布する。洞窟・洞穴には無眼タイプ(眼がない種)が見つかっている。通常は2眼。